小倉ジャズ史紹介

田部俊彦と小倉のジャズ史紹介
1976年
小倉のキャバレー「チャイナタウン」にバンドボーイとして入る。
※当時は小倉にはビッグバンドが演奏するキャバレーが5店ほどあった。バンドマンは小倉に300人程いたといわれる。
1978年
キャバレー「月世界」でビッグバンドのバンドマスターとなる。
※「月世界」は日本で最初に出来たキャバレーと言われ、その後、全国に数十店舗を持つキャバレーへと発展した。
1980年
田部俊彦、ジャズ喫茶「アベベ」の7代目経営者となる。
※この頃、1973年の第一次オイルショック、1979年の第2次オイルショックによる、新日鉄等の北九州の企業の衰退とともに、北九州のキャバレーも衰退していった。
1983年11月 
22年間続いたジャズ喫茶「アベベ」、ファンに惜しまれながらも閉店。
※ジャズ喫茶「アベベ」は1961年11月に小倉駅前に開店。
店名の由来は、1961年に開催されたローマ・オリンピックのマラソン種目で優勝した、「はだしの王様、アベベ」から。
当時で百万円近くかけたスピーカーや演奏装置は九州ではめずらしく、「東洋一」といわれた。また、有名な海外のジャズメン、レッドガーランド、アートペッパー、ケニードリュー、ニールスペデルセン、チャールストリバー、アートブレーキー、ケニーバレル、レイブライアント、ソニーフォーチューンなど20人以上が演奏した。演劇家、詩人、画家なども出入りし、文化運動の拠点にもなっていた。
1989年
ライブハウス「BIGBAND」開店。
※「BIGBAND」ができた経緯
田部が1985年に結成した、ビッグバンド「New Abebe All Stars」は、1986年から3年間、NHK主催の九州ジャズビッグバンドコンテストで3年連続優勝した。しかし、当時はビッグバンドのライブが出来るようなライブハウスが小倉にはなかった。そこでNew Abebe All Starsのオーナー、坪根浩二氏を中心として有志を募り、フルバンドを演奏出来るライブハウスをつくろうとしてできたのがライブハウス「BIGBAND」である。
また、この店で演奏した有名な海外のジャズメンは、デュークジョーダン、ジャッキーマクリーン、サイラスチェスナット、マルワルドロンなど。
2004年2月1日
ライブハウス「BIGBAND」の経営を田部が引き継ぎ、紺屋町に移転しオープン。現在に至る。
※現在、小倉には「スイング21」、「カサブランカ」、「88ネルソン」、北九州市内を含めると10店舗以上のジャズのライブハウスがある。